Column技術コラム

カールコードとは?性質やメリット、使用用途まで解説!

そもそもカールコードとは?

ケーブルを螺旋状に形状加工したものを一般的に「カールコード」といいます。

カールコードには様々な規格があり、「ケーブルの太さ」「カール部分の長さ」「カール径」などが製品の用途によって様々な寸法で設計する事が可能です。

性質と長所

カールコードの最大の性質は、やはり伸縮性でしょう。
一般的なカールコードの伸縮量は通常時(縮んでいる状態)からおよそ3倍まで伸ばすことが可能です。

また、伸縮する特性を活かし、使用する時のみ引き出して使うことができます。
さらに、ケーブルが捻じれたり絡まったりしないという長所もあります。
 

一般的なカールコードの用途

ここでは、カールコードが使われる用途についてご紹介いたします。

①電話機

受話器から電話機本体をつなぐ中継ケーブルとして、一般家庭用電話・公衆電話等に使用されています。
日本では、電電公社(現NTT)が昭和29年に発表した「赤だるま」といわれる公衆電話機にカールコードが採用されたことをきっかけとして、瞬く間に波及し現在に至っています。

②産業機械

工作機械や産業用ロボットにおいて、可動部分やロボットアーム等の伸縮する機構に用いられます。

③無線関係

デパートや娯楽施設等の店員さん向けのインカム・イヤホンにもカールコードが用いられています。ポーチ内に収納されているレシーバーからイヤホン、マイク等に接続し使用します。さまざまな体格に合わせてケーブルを自由に伸縮させて使用します。
タクシー、官公庁等の車載用無線機にも使用されており、マイクを口元に伸ばす際の線はカールコードである場合が多いです。

④医療・介護関係

医療・介護関係の現場では操作用のリモコンに着かれる場合が多いです。

例えば、「送迎車における車いす用のパワーゲート・リフトアップ等の操作用のリモコン」「介護ベット用の操作用リモコン」等です。介護者がリモコンで操作する際に、操作場所が自由になるようリモコンコードを伸縮させて使用致します。

他にも、ケーブルが絡まったり捻じれたりして医療業務に支障が無いよう、ナースコールのリモコンにカールコードを使用される場合もあります。

⑤各種アクセサリー

スマートフォンや鍵を衣服やカバンに装着させる落下防止用ストラップや、スノーボード等のスポーツ器具が身体から離れて周囲に危険を及ぼさないようにするリーシュコードにも、カールコードが使用されています。

カールコードの製作工程

カールコードは、

「巻治具にケーブルを巻きつける」
「高温で熱する」
「冷却する」

の三工程で製作することが可能です。

ケーブルを作り、治具に巻き付けて熱するだけでカールコードは作ることができるのです。

カールコードのお悩みは日本カールコード工業にお任せ!

いかがでしたでしょうか。

カールコードの概要について理解することができましたか?

この技術コラムを執筆している日本カールコード工業は、
1955年にカールコードを開発し、NTTの指定メーカーとして多岐にわたる分野で、
カールコードや直線コードの製造、アッセンブリ製品の提供を行ってきました。

カールコードやコードでお悩みの方は、ぜひ弊社にお問い合わせください。

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